さくら

地元に一週間ほど帰省をした
もうよっぽどのことがなければこんなに長期間帰省したりできないだろう
駅前を散歩した
何もなかった
やることがなくなって駅前の古びた、かといって情緒があるわけでもない、興味の持てない漫画ばかり大量に置いてある本屋で立ち読みをしていたらどうしようもなく寂しい気持ちになってしまった
俺には帰りたい故郷が無いという事実に途方も無く寂しさを感じてしまった

何人か友達に会った
一人には結局学生の間童貞かよ、誰でもいいからセックスするんじゃなかったのか、残念だと言われてしまった
正月帰った時に、誰でもいいからヤるなんて、確かにそんな事を言った記憶がある

でも東京に戻ってすぐに飲みに行った女の子は一緒に歩いてもポップにならない下北沢を俺に突きつけた
一緒に歩く人が違うだけで、あんなに楽しい所が空っ風が吹くだけの居酒屋が多いただのうるさい街に変わった

もう一人の友達には会社についてあれこれ言われた、その会社は本当に大丈夫なのかと根掘り葉掘り聞かれた
心配してくれるのはありがたい、でも俺はちょっとキレてしまった
4月1日から働く会社だ
今更蹴ることも出来ないしどうしようもない

特に絶望的だったのは求人票だ
女性向け求人サイトで内定先の面接回数を見たら一回だった
俺が使った求人サイトでは二回
面接の時に見かけた社員、求人サイトの写真の女性、皆美人だった
どういうことかお分かり頂けただろうか
そう、顔採用である
疑問は確信に変わった、、それからと会社のことを調べるたびに腹の底が重たくなっていく
ここまでわかりやすく顔採用をする会社、、光が見えない、、
こき使われ、まともでない仕事内容に心を病み、心療内科に通院している姿を想像して辛くなる

そのような状態にトドメを刺され、生理中の女性よろしく感情的で理不尽なキレ方をしてしまった

すまんかった

ついでに言えばカレーを食いに行く予定になった女の子から「バイトのヘルプに入ることになって」という、またありがちな言い訳でキャンセルをされた
引き伸ばし、具体的な日にちを決めない、一旦OKしてから後で落とす
断り方も手を替え品を替え、だ
逆に勉強になる、ただ人から誘われることがたまにしかないので活かされるかどうかはわからない
ムカつくから「その次の日は？」とだけ送った
こういうところがダメなんだろうなと思いつつ

去年は誘われた代々木公園で大人数で行われる花見もどうやら今年は誘われそうにない
多分前のブログで一回ディスったし、他にも酷いことを書き過ぎたからだろう

一流企業の男と付き合い始めたMちゃんともどんな顔で会えばいいかわからないし、、
いや、多分笑うけど ちょっと話して屈託なさそうな笑顔で笑うけど

はあ、、せめて片手と数本の指で数えられるくらいしかいない、お互いのことを1から10まで話せるような友達は本当に大切にしよう

桜は散るばかりで俺にはちっとも咲いてくれないんだ